この度の台風では、広範囲にわたり深刻な被害が出たと
報じられています。困難な状況にいらっしゃる方たちに
お見舞い申し上げます。
AHIでは台風一過の秋晴れとはならず小雨の中でしたが、
10月14日オープンハウスを行いました。たくさんのボランティアの
方たち、天候にもかからわずお越しくださった皆さん、本当に
ありがとうございました。
昨年からオープンハウスの中で、「長年支援者への感謝のひととき」
行っています。今年は、30年以上にわたってご支援くださっている
方たちとそのご家族、ご友人の22名の方が参加してくださいました。
その中でのこと。「パンフレットかちらしに、その国のことは
その国の人たちの力で」ということが書いてあって、それがいいなと
思ったのがきっかけでした」と語ってくださいました。確かにそれは
AHIの一番核のところにあります。その短い一言を
心を留めてくださったこと、それがAHIと出会いの言葉だったことを
あらためて聞かせていただきました。
その頃から30年以上が経ち、モノと人のグローバルな移動が
すさまじく大きく、激しくなっています。日本の多くの労働力が
海外からの人たちでまかなわれています。日本では育ちにくい農産物
が海外で作られ、大量に安くはいってきています。その恩恵を受けて
いるのも事実です。
タイの元研修生Virojさんは、世界保健機関のひとつの委員会で
保健医療人材の国を超えた移動に関してガイドラインを作った
ことを話してくれました。
WHO Global Code of Practice on International
Recruitment of Health Personnel
(保健医療人材の国際採用に関するWHO世界実施規範)
というものです。保健医療従事者個人の移動の自由を尊重
しながらも、その国の人びとの健康、いのちを守る立場の
人たちを、「もてる側」が「もたない側」から節度なく
引き抜くのは許されないことではないかという主張が
彼にはあります。
AHIの根幹にあるシンプルな言葉をあらためて聞き、
考えさせられました。
職員 はやしかぐみ