ブラマプトラ川は、インド北東部を東から西へと貫いて流れています。
2017年5月、約20年の月日を経てドホーラサディヤ橋が開通しました。
全長約9km、インド最長!
開通から約2年が経ちましたが、遠くからこの橋を見に来る人は後を絶ちません。
かつては人も車もフェリーで川を渡っていましたが、
橋ができたおかげでアッサム州とアルナチャル・プラデシュ州の往来がとても便利になりました。
この橋が人びとの生活に資することは多いですが、しかし、軍事的な機能も持っています。
アルナチャル・プラデシュ州は中国と国境を接しています。
中国政府は同州の大部分の領有権を主張し、
インドの首相や大臣が同州を訪れるたびに、抗議声明をだします。
その影響もあって、同州の開発にはおのずとブレーキがかけられてきました。
しかし近年、中国が国力を増すなか、両国間の緊張が高まり、
インド政府もじわじわと“対応”を進めつつある、といったところでしょうか。
「有事の際には、この橋でもって大量の軍事物資や兵員を送ることができ、
戦車さえも渡ることができるんだよ」と、現地の人が言いました。
ドホーラサディヤ橋がいつまでも、
人びとが雄大なブラマプトラ川の流れを眺め、
記念撮影を楽しむだけの場所であることを願うばかりです。
職員 髙田