ある航空会社のメッセージ。
たしかに90年代以降のIT技術やモバイル通信の発達で、情報伝達はどこでも素早くできるようになりました。FAXがメールに代わり、固定電話が希望の相手だけにつながる携帯電話に、予定した場所・時間に集まった会議がどこからでも参加できるオンライン開催にと、ネットを使った情報伝達は当たり前の手段に。おかげで、昨年からのコロナ禍でも世界は、「つながり続ける」ことはできています。
ですが、触れたり、観たり、話したり、それらを同時に経験してしか得られないような心に刻まれるような体験は、ずいぶん減ってしまいました。言い換えれば、人や景色や体験など「新たな出会い」がむずかしくなりました。
だからこそ誰しもが、その大切さを痛切に感じ、また誰もが渇望しているのではないでしょうか。AHIの国際研修でも、研修生との、また研修生同士の、継続したつながりに至る出会いは、解きほぐしようのないむずかしさに直面しています。
「世界は驚くほど変わった。
…けれど、大切なものは驚くほど変わらない。話す、笑う、触れる、感じる、愛でる。
…大切にしたい。距離に負けることなく、顔を合わせて話すこと、五感で楽しむこと。」
ウィズコロナの世界が、IT技術に頼り凌いできた今の我々の生活様式に甘んじることなく、リアルに出会える世界を取り戻せることを、切に願ってやみません。
職員 ごんだ