写真:インド・タミルナドゥ州クリシュナギリ郡の森に暮らすイルラ(RDC提供)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
今月、月曜日と木曜日のブログは、
AHIニュース6月号「『信じて任せる。』スターリンさんの次世代の育て方」
に関連するエピソードです。
第1回目の今日は、少数民族・イルラについて、もう少し詳しく説明します。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
インドには独自の文化や生活習慣を継承し、
開発から取り残された地域に暮らす少数民族が数多くいます。
憲法に基づいて、州ごとに指定部族を定め、
教育、公的雇用、議会政治における保護措置や、
その他様ざまな支援策をとっています。
イルラも指定部族の一つです。
主にはタミルナドゥ州、それから隣接するケララ州やカルナタカ州に、
約20万人いるとされています。
「イルラ」はタミル語で「darkness」と言う意味です。
肌の色をさしてそう呼ぶとも、
彼らの重要な儀式が夜の闇の中で行われるためにそう呼ぶともいわれます。
森に暮らすイルラは、自然を崇拝し、独自の言語をもっています。
竹などで簡素な小屋をこしらえ、
ねずみなどの小動物を狩ったり、自生する植物を採集したりしながら、
移動生活を送ってきました。
しかし森林開発がすすむにつれ、彼らの生活圏はせばめられました。
さらに深い森へと向かった人もあれば、森を出て定住生活を始めた人もいます。
スターリンさんが支援するイルラの人たちは、
50年ほどまえにクリシュナギリ郡の森やってきました。
9つの山に散在する120の集落に暮らしています。
写真:クリシュナギリの森 (RDC提供)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
第2回「スターリンさん、イルラとの出会い」は、6月7日(月)です。
職員 髙田弥生