写真 2020年10月 ガールズ・デイの催し (RDCの公式Facebookより)
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今月、月曜日と木曜日のブログは、
AHIニュース6月号「『信じて任せる。』スターリンさんの次世代の育て方」
に関連するエピソードです。
第2回目の今日は、イルラの人たちへのコロナの影響について。
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インドでの感染拡大第2波は5月初めにピークを迎え、
その後は減少しています。
それでも今なお一日10万人以上の人が新たに感染しています。
第2波の要因のひとつが、大規模な選挙集会だったと言われています。
AHIニュースにもあった通り、
スターリンさんが活動するタミルナドゥ州でも、
4月6日に州議会選挙が行われました。
その後、感染拡大が起こり、
5月初めには厳しいロックダウンが敷かれました。
幸い、クリシュナギリの森深くに暮らすイルラの集落からは、
新型コロナウイルス感染症と思われる病状の報告はないとのことです。
しかし森は広大ですから、見過ごされていたり、
報告が届いていないだけということもあります。
生活には大きな影響が出ています。
小規模公共事業がストップして、
日雇い仕事の機会がなくなり、生活が苦しくなりました。
食事の回数や量が減っています。
スターリンさんが所属するNGO・農村開発協議会(RDC)は
緊急支援物資の配布を行いましたが、
とうてい全ての人の必要を満たすことはできません。
写真:2020年10月 緊急のお米の配給 (RDCの公式Facebookより)
学校が休校になり、子どもたちから教育の機会が奪われました。
家族の生活を助けるため、子どもたちは家や森の仕事を手伝っています。
RDCが政府から請け負っている巡回医療のための薬も不足しがちです。
その日その日の暮らしの大変さに加え、先が見えないことで、
イルラの人たちは大きなストレスを抱えています。
そんななか、ワクチンに関する誤った情報が流れ始めています。
RDCとイルラの人たちは、これまで築いてきた信頼関係をよりどころにして、
小さくともできることをコツコツとやっていくつもりです。
写真:2020年12月 巡回医療 (RDCの公式Facebookより)
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次回6月10日からは、スターリンさんとイルラの人たちのあゆみを、
年代ごとにご紹介します。
職員 髙田弥生