ヒロシマの被爆者であり語り部でもある岡田恵美子さんが、今月亡くなられたそうです。
AHIの研修生たちに、原爆のこと、その後のこと、平和活動家として歩んで
こられたことなどを、いつも穏やかでありながら、とてもはっきりとしたお声で
語られていました。
岡田さんを囲んで研修生の輪を作り、たいていその周りにAHIスタッフと
インターンさんが座るのですが、休憩の時に、岡田さんが私たちの所に近寄って
来られて、少し難しい表情で、
「あなたたちは途中でよそ見をしていませんでしたか。
私は、研修生の方たちと同様に、戦争を経験していない日本のあなたたちにも
私の思いを伝えたいのです。どうかしっかりと聞いてください。」
と注意を頂いたことがあります。
「語る」ということが私たちの想像以上に、重く、決して安易な事ではないと
いうこと、それを突き動かす岡田さんの「願い」、そしてお話を聞いた側が
果たすべき役割を、岡田さんに教えて頂きました。
もう一度お会いしたいと思っていましたが、残念です。