先日新聞を読んでいたら、「草の根」という言葉が
眼にはいってきました。AHIで活動の話をするとき、
時折、草の根という言葉を使うのですが、どれくらい
それが伝わるかな、イメージできるかなと思うことが多い
のですが、、。
さてその記事は、タイで100万人の保健ボランティア
が新型コロナウイルス感染拡大を止めるために活躍している
と伝えるものでした。<朝日新聞2020年7月5日朝刊>
*黄色のマーカーは筆者による。
40年以上前からタイでは政府主導で住民に近い存在で保健
の知識を有する村の保健ボランティアVillage Health Volunteer
が育成され、その人たちが地域のリーダーとしての役割も担ってきた。
背景には、医療機関は遠くアクセスできない農村の状況がありました。
そういう中で村の保健ボランティアは大切な存在でした。
そして今、新型コロナウイルスの感染拡大という新たな状況の
中で、地域を見回り、それぞれにふさわしいアドバイスをしたりと
きめ細かい働きをするその人たちが評価されています。
モノ、情報や知識を届け、仕組みを機能させるには、一人ひとりの
近くへ。ニューノーマルが必要とされる中にあっても、
人に届け、人に働きかける近くの存在がやはり重要だということでしょうか。
冒頭の写真は、タイの元研修生チェリーさんから届いたもの。村の
保健ボランティアが検温をしています。チェリーさんが
代表を務める現地のNGO Health and Share Foundationは、行政と
連携して、村の保健ボランティアの活動を支援しています。
今の私たちの周りを振り返ると、「顔見知り」になりにくい?いわば
草の根での活躍が起こりにくい地域社会になっているのかもと考え
させられます。
職員 はやしかぐみ
写真→乗合タクシーの人も感染予防のバナーを貼って、予防活動に貢献す。